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第92回展観 
青銅の鏡・中国

会 期 | 2004年10月16日(土)~11月14日(日)
時 間 | 10時~16時
入館料 | 一般500円 高大生300円    
    ※20名以上で上記より2割引団体料金
    ※中学生以下無料
休館日 |月曜日
主 催 | 財団法人 黒川古文化研究所
後 援 | 西宮市教育委員会

展覧会概要

 青銅器を製作する技術を持った古代の文化圏では、ほとんどの地域で青銅の鏡が作られた。古代中国のように、鋳鬆が認識できないほど小さな白い地金を鋳造し、細かく丁寧に研磨して鏡とした地域と、黄色くやや粗い青銅で鋳造し、白い金属で鍍金(めっき)してもちいた地域とがある。 
 中国では、新石器時代後期、青銅器具鋳造の始まりとともに青銅の平板に鈕(つまみ)をつけた鏡が製作されている。その後、商・周・春秋時代にも鏡の製作が認められるが、戦国時代になって急速に生産量が増大し、豊かな階層の男女の日用品として普及した。
 青銅の鏡は貴人の装いのために日用されただけでなく、宮殿や住居の魔除けとして、深山を行くときの護符としても大切にされた。また太陽や月の清らかな光を受け、自らも神聖になり、所持する人々に壽福をもたらすとも信じられていた。
 さらに天空の満月が都で待つ妻と朔北の守りにつく夫の互いを映す鏡に喩えられるように、男女夫婦の契りを固める縁物でもあった。それゆえ、戦国時代から近世に至るまで、偕老同穴の象徴として墳墓に副葬され、墳墓の年代を想定したり、墓主の階層や生活を考える資料として研究されている。発掘された鏡は考古学的な資料として重視されるだけでなく、青銅工芸の変遷と文様や銘文によって伝えられる各時代の信仰を知るためにも貴重な文物である。
 上に拡大した図像は紹興地方でかたまって発見されたために「紹興鏡」と通称されている漢時代後期の鏡の画像である。右側の人物は漢時代の主要な神様の一人、そして孫悟空が盗みに入った不老長寿の桃畑の主でもある西王母である。このように古代を物語る情報が青銅器のあちこちに散らばっている。
 展示は黒川古文化研究所所蔵品から選択して、戦国時代から近世までの青銅鏡の歴史を追う。

列品解説

 10/24(日),11/3(祝),11/7(日)
 各回午後2:00〜
 所員による展示解説を展示室にて行います。

展示目録

展示目録詳細はこちらをご覧ください。

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収蔵品選集
「青銅の鏡 −中国−
こちをご覧ください。
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